同性の人気なるもの

昨日の続き、というより本編です。


まず、私は「女の感覚」というのを信用していないのです。
例えば、「女子高生」が流行を作るとはよく言われるし、正しいとは思いますが、1人の女の子が「女子高生」であるのは3年間だけです。そして3年間が終わると、ほとんどの場合嗜好が変わってしまいます。
もう少し上の世代であれば、ある程度長く付き合ってくれる人もいますが、その場合はaikoあたりが上限になると思われます。(それでも十分か)
「同性の人気もある」ならともかく「同性だけの人気がある」というのは、かなり危険です。多くの場合、そこから国民的レベルへの展開を考えることになります。
安室奈美恵は、女子高生人気を背景にして紅白歌合戦のトリを務める「国民的歌手」になりましたが、結婚→離婚の過程でその地位を失い、しかし音楽性を深めることにより新たな支持を得て現在に至っています。
倖田來未は、デビューから数年はあまり売れなかったものの、人気上昇の過程でメインターゲットでない方面からの「エロい」と言う評判を「エロかっこいい」に変換することにより、メインターゲット方面へのアピールに成功しています。
江角マキコは、モデルとして頂点を極め、満を持して女優業を始めましたが、役者として(人間として、といってもいいかと思います)引き出しが少なかったため、国民的女優になることはできず、個性派としてそれなりの地位に甘んじることになりました。*1
小雪もトップモデルでしたが、女優として売り出す段階で分不相応な待遇を要求しなかったおかげで、その後女優として評価されるようになったと考えられます。
ここまでは歌手と女優の話でしたが、お笑いでは例えば森三中あたりに「共感」みたいなのはあるのでしょうか。「お笑いにそんなものはいらん」と言われているかも。


で、突っ込ませていただきます。

あくまでも外見ではなく、内面的なお話です。

「内面」というのもかなりでっち上げることができますが、それでも本物の人柄がにじみ出る隙はありますので、ここでいう「内面」は、その辺のディテールの話だと思います。


宇多田ヒカルは、女子高生あたりの人気よりも「国民的」方面を向いていたと思います。そしてそれが圧倒的に成功しました。現在は一時期に比べて人気が下がっているのは、ハッタリが大きすぎて破綻したということでしょう。特に全米デビューの失敗が大きかったようです。*2なお、ある時期までの宇多田ヒカルは、結構ビーイング的なプロモーション手法を使っていまして、倉木麻衣のデビュー当初の売り出し方は、それに対する意趣返しが伺えました。
実は、宇多田や浜崎よりも、木村カエラ玉置成実あたりの話をしてほしかったんですけどね。これは

  1. id:helloblogこといぬいぬさんに十分な知識がない
  2. 読者が知らないかもしれないので、語るのを躊躇した
  3. その他

どれでしょうか。


そして、話題はハロプロに移ります。
「仕立て上げる」タイプより「引き出す」タイプの方が同性の支持を得られる、という単純な話ではないとは思いますが、安倍なつみに女性ファンがつく可能性はあると思います。ただ、「やらかした」過去があるため、なっちを前面に押し出すのは難しいのかもしれません。
さらに、モーニング娘。現メンバーや、キッズやエッグについても*3、この辺の可能性を考えるのには意味があると思います。特に面白そうだと思うのが「嗣永桃子は女の子のカリスマになりうるか」です。*4私としては「それ以上の存在になろうとするのでなければ、ありうるかもしれない」と言っておきましょう。

*1:藤原紀香に変えてもほとんど同じ文ができます。

*2:「世界の壁は厚いのか」と思うところですが、一方でアニメ主題歌を歌うアーティストがアメリカのイベントに呼ばれているというあたりは「大したことないんじゃないのか、世界」とも思います。

*3:私はエッグについては全く知りませんが何か?

*4:他のメンバーとの比較ではなく、嗣永桃子だけについて考えてみてください。