2006年のハロプロを振り返る(4)

今回はモーニング娘。を取り上げます。


ワンダフルハーツという区切りは、モーニング娘。の中心性を強化したのかもしれません。「先輩を超えられるか」というのがここ数年のモーニング娘。にとって大きなテーマであるわけですが、その先輩たちがある程度別方向を目指すように位置づけされ、またBerryz工房などには逆に目標にされるようになりました。これに加え、2人卒業したとはいえ比較的安定した1年を過ごし、その中で能力向上の機会が十分あったことで、ようやく過去の黄金時代に追いついたと言えるようになったのではないでしょうか。
特に重要なのがミュージカル「リボンの騎士」でしょう。それまでは他の仕事が多すぎて完成度を高められなかったという事情もあるでしょうが、少なくともミュージカルに関しては過去のものをはるかに上回るものができたと断言できます。とりわけ高橋愛にとってはまさに夢をかなえたと言えるものだったと思います。
また、ミュージカルで脇に回された印象のある6期メンバーは、コンサートにおいてソロもしくは少人数で歌う機会が増えました。春のコンサートでの、今後の歌唱の中心となるであろう新垣里沙亀井絵里田中れいなの「INDIGO BLUE LOVE」と、歌唱力とは別の魅力を持った道重さゆみ久住小春の「レインボーピンク」という対比は非常に鮮やかでした。
そして久住小春は、「きらりん☆レボリューション」関連で有無を言わせぬ仕事を果たしました。それにしてもハロヲタはCD売上をかなり気にしているようです。ソロでの成功に田中れいななど先を越された思いもあるでしょうか、秋ツアーではソロ曲もあったもののあくまでモーニング娘。の中で頑張れということかもしれません。
卒業した2人にももちろん触れなければいけません。紺野あさ美に関してはミュージカルの舞台には立てなかったものの、満足してモーニング娘。を出て行くことができたと思います。早々と年内に大学合格ということでおめでたい限りです。一方の小川麻琴はそこまでの充実感があったかは疑問があり、また留学の意図もよくわからないところがありますが、数年後の活動を見て無駄ではなかったと思えるようになることを願うしかないでしょう。
8期オーディションもありました。新メンバーの選択の意図は読みにくいものがありますが、光井愛佳嗣永桃子に似ているという説があり、それならば今のチームワークがよすぎるかもしれないモーニング娘。をかき乱す存在になれるということかもしれません。

ガッタスはメンバーが分散しているのですがここで取り上げましょう。今年は他チームのレベルアップという壁に突き当たった1年だったと思います。これはスフィアリーグ全体にとっても競技レベルの向上が面白さにつながらないという悩みでありました。ガッタスは撤退したくてもさせてもらえないと思いますので、来年はおそらく新メンバーを加えた第2期ガッタスとして戦うことになるでしょう。