ハロプロ版先富論

訒小平は「豊かになれる者から先に豊かになり、後に続く者を助ける」という「先富論」を唱えました。現在の中国はというと、ご存知のとおりこの理想はいまだ実現には程遠いわけですが、それは中国があまりに巨大であるために、全体が豊かになるのに時間がかかりすぎる*1ことが大きいのであって、発展途上国の一般論としては悪くないと思われます。


これに似た構造は日本の芸能界にもありまして、「まずグループの1人を売り込み、続いてグループの他のメンバーまたはグループそのものを売り込む」というのが広く行われています。しかし、こちらも概してうまくいかないことが多く、それは「グループ活動とソロ活動の両立が難しい」ということが大きいようです。


ハロプロはと言いますと、下の世代ほど*2「特定メンバーを先に売り込む」傾向が比較的強くありますが、上の世代になると、そんな段階は通り過ぎた、また個人だけでなくグループにファンがついているなどの理由で、その傾向は薄くなります。このあたり、「特定メンバーを売り出すべきか、それともグループ内でバランスを取るべきか」がしばしば議論になりますが、モーニング娘。に関しては他のグループより後者が優勢なようです。それは、前に挙げた理由に加えて、モーニング娘。の特に4期以降では、加入当初にプッシュされたのと異なるメンバー*3が人気を得ていることが大きいと言えるでしょう。それでも高橋愛が今でも意識して前面に押し出されることが多いのは、もはや一種の意地なのかもしれません。


それを踏まえて、ファン気質をこんな風に分けられそうです。

*1:それまで統一が維持できるかどうか…。

*2:現在顕著なのはエッグの年下の方ですね。

*3:石川梨華紺野あさ美亀井絵里など