青空とプラチナの先に

http://drifter-2181.hateblo.jp/entry/2013/03/27/210301

いわゆる「プラチナ期の前に何があったか」ですが、掘り下げると「出戻り黄金厨問題」なのかもしれません。


黄金期以降もいろいろ注目すべきことがあったのいうのが基本スタンスではあるものの、まとめて低迷期のように扱われているのが納得いかないところで、とりわけ「黄金の9人」の向こうを張って「青空の10人」と言われた時期に対して、冷たいとは言わなくともいまいち乗り切れなかったと思われる書き方をしているのが気になりました。*1


id:drifter_2181さんはブログのプロフィールに推しメンを書いておられないので、無礼にも予断をはさむことになるとは思いますが、書き方からし矢口真里は好き(だった)のだと思います。そうなると矢口が抜けた後のモーニング娘。はまともに見られなかった可能性が高いと考えられます。そこから他のグループやソロメンバーを経て、再び娘。に高まることができたのはプラチナ期半ば以降、というのがありそうな線です。


実は、矢口真里の脱退は「恋愛スキャンダルのせいでモーニング娘。を辞めさせられた」のではなく「恋愛を口実として辞めた」という解釈をしていました。これにより「アイドルと恋愛」の重い課題から逃れることができたのですが、その2年後に藤本美貴が脱退の憂き目に遭い、改めてその難題と向き合う必要が生じました。また、その2007年には後藤真希ハロプロを離れることになり、安倍なつみ松浦亜弥の新境地も一定の評価は受けていたものの世間に響くことの少なかった時期であり「パフォーマンスを上げても無駄かもしれない」という不安も大きくなっていました。


その時期の苦悩と「プラチナ期」の呼び名に代表される賞賛をどう整合させるかというのが、実は私の中でまだ決着がついていないのです。ただ、9期メンバーを募集する時期になっても「世間から忘れられたモーニング娘。に入ろうとする人がいるだろうか」あるいは「パフォーマンス向上のあまり、新メンバーにとってのハードルが上がり過ぎていないだろうか*2」というのが不安でした。その両方は実際に9期が入って見事に吹っ飛ばされたのではありますが。


で、最初に書いた「出戻り黄金厨」ですが、さらに「9期加入前の出戻り」と「9期加入後の出戻り」に分かれます。それまで長く娘。を支えてきたヲタにしてみれば、一番つらかった時期を共有していない出戻りヲタには多少なりとも反発があり、特にそのヲタにとって大切な時期を否定されているように感じることもあるでしょう。そのような反発のあまりに、あるいはそこから逃れるために、プラチナ期の出戻りは「プラチナ厨」として振る舞うようになりました。そうして「プラチナ派vsフレッシュ派*3」の対立が生まれました。


そんなわけで、対立とは言っても現在のモーニング娘。がプラチナ期のパフォーマンスを目標にしなければならないのは明らかであり、また気を抜けば過去に繰り返されたように「かつてのヲタが今の娘。を叩く」ということにもなりかねない中で、プラチナ期については盛んに語られ、しかしその前の時期はあまり語られなくなっているのが現状と考えます。

*1:何しろ、私はその時期こそ最も熱かったのです。

*2:当時は「真野恵里菜でも入れるしかないのだろうか」と思ったものです。

*3:私の造語で、9期以降を推す人たちのことです。