誇れない理由?

http://d.hatena.ne.jp/JuliusCaesar/20060907#1157655932
の続きです。

参考資料?http://www.jarchive.org/text/shibuya.html
「モーオタに成り下がった」なんて表現が出てきたのは、ハロプロの奥深さを知らないせいだと思いますが、これは「オタク・イズ・デッド」(←をクリックしてキーワード解説を読んでください)と同じ問題です。要は「何万曲も聞いて初めて一人前」みたいな思想があるわけですが、愚かなる後継者は先人の苦労を体験せずに安易に上澄みだけ利用してけしからん、というのを「モーオタに成り下がった」なる表現でこき下ろしているのだと思われます。
この辺はかなり批判があったのですが、擁護に近い意見として
http://d.hatena.ne.jp/shinimai/20060304/p2
の、「基本的にあらゆる文化の価値観は人を馬鹿にすることでなりたっている」で、「価値観に上下がないとすれば何も語れなくなってつまらない」のようですが、上下関係があることを前提としなければ比較ができない、さらに言えば文化の発展のためにスケープゴートが必要だという議論は納得しきれないものがあります。
近い立場の主張としては、こういうのもあります。
http://d.hatena.ne.jp/nyaaano/20060816/p1


で、「渋谷系の後継者がモーヲタに成り下がった」と「渋谷系に比べればモーヲタは恥ずべきことだ」は別問題です。実は「なぜ恥ずかしいのか」は前回の引用元にも書いていなくて(id:VanDykeParks2氏のようなことを言う人が何千万人もいると思い込んでいるから、かな?)、そのせいかこちらでは「渋谷系アキバ系」という文脈で解釈しようとしているようです。そして「ヲタ芸が嫌われているということか?」と展開していますが、現実的な問題はそれよりもタワーレコードなどの扱いが悪くて*1、そのためにチャート上の不利がある、ということの方が大きいかもしれません。


現実的なハロプロの敵はというと、本来の渋谷系ではなくて、例えば絢香(notココナッツ娘。)になると思うわけですが、ハロー系オーディションに来そうにない、または来ても選ばれそうにない人が、CDセールスで優勢ということになると、ジャンル間競争というのがあってそこでハロプロ(的価値観)は劣勢なのだということが言えると思います。


それから、ハロヲタの自虐というのは「悪いのはヲタであってメンバーではない」という論理を含んでいると思いますが、結果としてはメンバーを守れているかどうか疑問です。

*1:営業担当者の努力にも限界があるでしょう