よい終わり


美勇伝の解散も、後藤真希の移籍も、ある種の可能性の挫折であり、また新たな可能性の始まりであるということは同じでしょう。そして、挫折ということを思うに、ハロプロ内での位置付けに恵まれなかったという印象も両者ともにあります。それゆえに当人が納得しているのかという疑問がつきまとうわけです。


しかし、大きく違うのは、終わりの時を当人とファンが共有できたかということです。
グループであることを止めることに不満がなかったとは思えませんが、それでも予定通りに美しく散ることができたという限りにおいて、美勇伝はやはり幸せであったのだろうと思います。ハロプロの歴史をさかのぼっても、あのような見事な終わりを見せた例はほとんどありませんし、つんく♂Pもまた、シャ乱Qを美しく終わらせることができませんでした。その意味でつんく♂Pが特別な思い入れを持っていたとおぼしきこのグループの花道を見て、何かを満たされたのかもしれません。


さて、後藤真希のことです。
仮に「このツアーをもってHello! Projectを卒業し、別の事務所に移籍する」という告知がなされ、笑顔で送り出す機会があったとすれば私も100%祝福することができたかもしれません。しかし、そういう展開がありえたのかどうかはよくわかりません。「8年にわたって共に過ごしたハローの仲間か、新境地を開いてくれたRyonRyon氏か、どちらかを選べ」と言われたとして、ごっちんがどちらを選んだかは、よくわかりません。*1


ところで、美勇伝TNXに移籍して活動を続ける可能性はなかったのでしょうか。それが実現していれば、我々の知っているNGP!とはまったく違うものが見られたであろうことだけは間違いなさそうです。

*1:実際には、ごっちん自らが選べるような、あるいは選択を迫られるような状況はなかったのでしょう。