モンキーダンス問題(仮)


妙な前振りでしたが、このところ藤本美貴のようにハロプロ内で新たな展開を見せた人、加護亜依後藤真希のようにハロプロを離れて活動を再開した人、美勇伝のように活動に一区切りつけた人、と小川麻琴辻希美のように久しぶりに顔を見せた人と続いて、「ハロプロとは何なのか」を考えずにはいられない機会が多いわけですが、Berryz工房の新曲を巡る議論もその一つでしょうか。

正しさVS面白さ

http://d.hatena.ne.jp/tan_po_po/20080704/1215150109

あと、個人的なこととして、僕はベリーズちゃん、強いてはアイドルの音楽に、いわゆるアーティストと同じような音楽性を求めてはいない。ものすごくぼやかした説明しかできないんだけど、音楽が音楽を追求するあまり、その音楽が忘れかけているものが、アイドルの音楽には残されているんじゃないかなあと僕は考えていて、だから惹かれるんじゃないかなあと。

完成度の高さを求めるあまりにともすれば見失われがちなものが、ハロプロには特に色濃くある、とは強く思います。しかしそれがジャニーズにも見られるかというとそんな気はしませんので、この意味でアイドルとアーティストを対比させるのは妥当ではないと感じます。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080416/153213/
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080416/153213/?P=1

ここでマーティ・フリードマンの登場です。アメリカの硬直化した音楽界が嫌になって日本にやって来られたそうです。
「面白ければなんでもあり」つまり、アメリカが見失ったものが、日本にはあるようです。ここで注目したいのは、昨今の「つまらないアメリカ」の流れから縁遠いものだけを持ち上げているのではなく、邦楽全般を気に入って下さっているようなのです。この愛はとても私に語りきれるものではありませんので、リンク先をご覧ください。

何でそんなに敬語使ってるの?
いや、本当にありがたいことですので。


しかし、面白さというのはわかりにくいもので、つい「正しさ」を求めがちな風潮というのがあります。多様性は往々にして苦痛に感じられるようです、と書くと日本人よりアメリカ人の方が多様性を嫌がっているようで妙な感じですが、ある意味では合っているかもしれません。
日本人がそれを見失う時は、目標を外に求めること、そしてそこから生まれるコンプレックスが原因になることが多いようです。日本のアイドルポップスが80年代に衰退したのは、当時のアイドル界が「かくあるべし」という要求を強化して、それに縛られることが多くなったことに歌唱力の低下が重なったためと言われています。ただ、なぜそんな現象が生じたのかを思えば、アイドル界だけの問題ではなく、ひとえに時代の風潮ではなかったかと思うのですが、私はこれをリアルタイムで経験していないので詳しい説明ができません。ただ、何かにつけ80年代の文化は前後の時代から隔絶している面があるのは事実と思われます。

グループの持ち味

http://d.hatena.ne.jp/under_hirosite/20080702#1214996753

評価できる、できないとか、いい曲、悪い曲とか、笑笑笑笑笑
なんかあくまでもひろさいと調べですが、ベリヲタの8割はモンキーダンスを好きだと言い、ベリヲタ以外の8割はモンキーダンスはダメだと言ってるみたいだなぁ。
2割のベリヲタさんに言わせてもらえば、この1曲で着ぐるみはないとか、曲が悪いとか今更そんなこと言っちゃあ、どうなのよと。ベリを見てきた同士として言いたいわぁ。ベリってそんなお高いグループかしら?こう、人間的で泥臭くて、それがベリな気がすんだよねぇ。あの子らにとって、曲も着ぐるみも関係なくて、自分達が楽しいか、ただそれだけな気がすんだよねぇ。PVのあの子達って、どうだった?って、僕が早くPV観ろって話ですね(笑)あ、ただメログリのあの子らがモンキーダンスやってるときは、今までにないくらいの感じで楽しそうでしたよ。それが伝わるのが、一番大事な気がすんだよねぇ。
で、ベリヲタ以外の8割の人に言わせてもらえば、少なくともなんじゃこりゃ感を持ってもらえたのであれば、ひとまず成功じゃないかなぁ、と。ほら、やっぱり気になってもう1回見たくなってくる〜…あんな梨沙子やそんなみやびちゃんが気になってきたでしょ?とか言って(笑

8割という見立てには突っ込まないことにして、私のイメージではBerryz工房は、あるいはそのファンは、この手の「楽しさ」と相性が悪いのではないかと思っていました。そして、潔癖であるがために器が小さいという印象がつきまとっていました。*1非難を覚悟の上であんなことをさせるのは、そのあたりの弱さを克服させたいのかもしれません。

また、それが現在のモーニング娘。にないかといえば、今でも大いにあると思っています。しかしそれを発揮する機会に恵まれないのは、ファンあるいはスタッフの一部が嫌がっているせいなのか、あるいは今は冒険しにくいと認識している*2ためなのか、どうなのでしょうね。

ファンはどこまで知っているのか、またはどこまで主張すべきか

http://d.hatena.ne.jp/momokohairi/20080702#1214968198

℃-uteの新曲のタイトルが「江戸の手毬歌II」、月曜日収録のあったMJでも歌ったとか歌ってないとか。
?はいつあったんだっていうお決まりのツッコミは置いておいてw、手毬歌かぁ。どんな感じなんだろうね。
童謡か歌謡曲みたいな昔懐かしい雰囲気、そんなイメージを勝手に持ってますが聞いてみるまでわかりません。


毎度のことですがタイトルだけで判断するのは危険すぎるってこと。長年やってると身につくスキルの1つでもありますが(笑)
「都会っ子 純情」だって最初タイトル出た時はさっぱりな感じでしたが、今では℃-uteに欠かせない曲でいくつもの受賞曲でもあるし。
先行き不安になる気持ちもわからないでもないですけど、ラジオで初OAされたりCDが発売されてからでも遅くないですよ。

最初に第三使徒が出てきたり、1人ずつでもチルドレンなんてアニメもありましたが。
最初の段階で悪く言う人が多いのは、ライブで歌われるのを見てしまうと文句を言えなくなるからですかね。

そしてこういう話の時に最近必ずと言っていいほど出てくるのが外注しろ!って意見。実はこっからが本題だったりします。
去年あたりから作詞作曲につんく♂さん以外の名前が出ることが増えました、そうでないのは娘。ベリキューぐらいかな?
特にBuono!月島きらりは1曲も絡んでおらず、それらの曲の人気や売り上げが良いのでそういう声も増えたのかな。


個人的には外注ってそんなにいいの?って感じです。作詞作曲が誰かってところにはあまりこだわらない人ですし。
最近「外注だから良い、つんく♂が作るからダメ」みたいな風潮を感じることが良くあります。
僕は決してそんなことはないと思うし、そう思っている人もいるんでしょうけど・・・なんだかなぁ。

コメントとコメントレスも合わせて読むと、やはりハロヲタには何かと「こうしろ」と言いたがる人たちが多いなと思います。実際UFAの内部事情について普通のファンが知ることは多くはないわけですが、それでも「知っている気になる」のは、ASAYANの影響が残っているのではないかと思われます。*3


ASAYANを通っていないはずのベリキューのヲタがASAYAN的、というのも変な感じがしますが、モーニング娘。や上の世代を推す人たちにこそASAYANの呪縛を逃れたい気持ちがあるのかもしれません。

改めて、自虐を問う

もう一つ、(一部)ヲタの深層心理に着目すると「とかく言い訳を必要としている」というのが見えてきます。乱暴にまとめてみますと、

  • 幼くて技量も心許ないメンバーを推すのは、物凄く魅力的だったから。
  • そんな凄い人が広く評価されないのは、メンバーの周辺に問題があるから。

というところでしょう。早い時期から推していた人ほど、この手の言い訳に頼るようです。「周辺」というのは、楽曲の出来やマネジメントであったり、世間の目だったりするようです。
また、それまでの推しが「終わった」からというのもあるようです。しかし実際にはモーニング娘。やOGのほとんどが健在であり、そのギャップに悩むこともあるのでしょう。

http://d.hatena.ne.jp/greatmaimi/20080704/1215197901

  • 僕は「いい・悪い」でなくできるだけ「好き・嫌い」で言葉を発していきたい。
  • 「好き・嫌い」に置き換えられる「いい・悪い」に説得力はない。
  • 主観で書くなら「これは主観で書いてます」ということを間違いなく伝えるのが親切。
  • 僕たちはすでに「一般」ではないのだから一般向け云々の話はナンセンス。わかるわけないじゃん。
  • そもそも「一般向け」って何?
  • 今お流行りでいらっしゃるものに追随すること? それは迎合というもの。妥協より始末が悪い。
  • むしろ時代を挑発するようであってほしい。
  • 単純に「これをヲタじゃない人に見られたら嗤われるかもしれない」というだけに思える。
  • むしろそういう過剰な意識で勝手に怯えてる姿こそ嗤えるんですけど。
  • 誰かに褒めてもらわなきゃ楽しめない?
  • 「お前らそうやって嗤うけどやれるもんならやってみろよ」と強がれる人は大好き。
  • 「一般」を実状以上に上に見すぎてない?
  • 音楽に、パフォーマンスに、それを楽しむことに、上も下もあるものか。
  • 嗤う奴らを嗤おうよ。
  • 「自分は正しいことしてるのに理解されない」みたいな物言いには正直腹が立つ。
  • 正しいから何なのだろう。正しいことがそんなに大事?
  • 僕らは等しく間違っている。
  • 正しい答えは、ステージの上に、CDやDVDの中に、テレビ受像機やPCモニターに映るものにある。


しびれました。
自虐がなぜ嫌なのかというと、それが本人の中で収まることが少なく、往々にして周囲の人を傷つけるからです。


愛ってどんな××?

http://d.hatena.ne.jp/liquidmania/20080703/1215026396

ずるいのはどっちだよ、と正直思いました。メールの内容がわからない*4以上、メールの送り主を擁護するのは不可能ですから。
誰がより愛に溢れているのか張り合うのは、まあ不毛でしょうね。やはり愛というのは1人の人間には大きすぎるテーマですから、ここは触れないでおきましょう。
しかし、「ダメなものはダメ」が自己満足以上のものになりにくいとは強く感じます。

http://d.hatena.ne.jp/takajun/20080617#p3

テレビの討論番組で日本の政治の問題について、評論家やコメンテーター等が喧々諤々と意見を戦わせたところで、日本の政治にそれが反映されるわけではないのと同じように、私たちファンレベルに於けるネット上での論争が、明日のハロブロの為に役立っているのかなぁ〜? というのが、そういった論争的なものを第三者的な立場で見ている私自身の正直な感想だったりします。

テレビで討論するのは評論家だけでなく政治家の場合もありますし、そうでなくても政治への影響力は無視できないでしょうが、広い意味でネットの影響力はまだまだと言えるでしょう。

こういうことって、果たして本当に彼女たちの為になることでしょうか? 彼女たちが云々…というよりも、自分自身に被ったストレスの捌け口として、他メン叩きを敢行し、論争を展開しているようにしか見えないのですが…。
とりあえず私が思うのは、応援することが楽しくない、不満があるならファンを止めればいいのになぁ…ということなんですよね。折角楽しくファン活動をしようとしている方々にネガな空気を振り撒くくらいなら、本当に止めて欲しいなぁ…って、心からそう思います。

グループ内の「他メン叩き」は、確かにベリヲタはほとんどしませんが、「他グループ叩き」となればむしろベリヲタに目立つようです。


これを「愛がない」なんて大それた表現でなじるのは私もしませんが、実際にこれまでヲタ同士の叩き合いでヲタが傷つき、モーニング娘。もまた傷ついてきた歴史があるのです。それゆえ「メンバーを思えばこその苦言」が、実際にはメンバーのためにならないのではないかという警戒心が広く存在するのだと思われます。


それから、「努力した分だけ結果が出る(べきである)」というのは、欝になりやすい思考法かもしれませんね。音楽はそこから最も遠いジャンルの一つでしょうが。

もう一度オーガさんのところから。

  • 自分の好きな女のコたちが全力でやってる姿、その笑顔とあなたの感性(プライド?)、大事なのはどっち?
  • そこまでして守らなきゃいけないほど、あなたにも僕にも価値ってあるんですかね。
  • 僕は自分より矢島舞美℃-uteが大事。

最後に。

http://d.hatena.ne.jp/tsukino-waguma/20080704

RENAULT3 2008/07/05 01:32
ま、賛否分かれるだろうなとは思いましたけどね。(わたしゃ、とりあえず半々の気持ちですが)
受け入れらない方は思うことがあるから批評しているのだと思いますが実は一番の本音を言ってないようにも感じます。(勘違いかもね)
私、興味本位で聞きたいのですけど皆さん『Berryz工房がどうなれば嬉しい』のでしょうかね?
少なくともその点で皆さんそれぞれ思いがあるのだから批評されるのではないのかな、なんて思いました。
口に出したいけど出せないで(口にしたとたん怖くて)誤魔化しているような更新をしている方が多かったので聞きたいですね。はっきりと。

>>ベリっ子の猿姿を見て可愛い可愛い言うファン
これは許してやってくださいよ。盲目でも笑っちゃいながら「なんか可愛いw」なんて思った人もいるでしょう。

これに対するレスが結構怖かったです。引用したくないくらい。
いや正直、この件に関わる全員がリミッターを外したらと思うと暴言の嵐になることは容易に想像できます。例えばモーニング娘。を潰せ!」とか。

*1:嘘だと思われるのでしたら、ベリが過去に何を言われて来たか、ベリヲタが何を言って来たかを思い出して頂ければと思います。

*2:一部ヲタに言わせれば、冒険していい時なんて一瞬たりともなさそうですが。

*3:アクセスさんが住んでいた富山では放送はあったのでしょうか。あったとしてもかなり遅れてのものだったことでしょう。

*4:ネチケット上、公開するわけにもいかないでしょうが。