音楽は自由だ

これは前回まででほぼ私の中では一巡しましたので、ここからはコメントから落穂拾いしてみます。

オーガさん

たとえば外注希望の件だと、「外注しろ!」は聞こえてくるけど「この人なんか合うんじゃないの?」というのはあまり聞かれません。「俺の好みが受け入れられるか(出したネタをわかる人がいるか)不安」なのかもしれませんが、望むものがあるのなら書くべきところはそこだと思うんですけどね。

日本の政治における民主党支持者のようなものかな、と思います。


ただ、そこから具体的な何かを見出せなくもありません。それは「変にアーティスト気取りでこだわりを見せるより、アニソンのようなものの方がいい」という、広く音楽界を見回したとしてもありうる考えです。月島きらりBuono!なんてまさにアニソンですから。
しかし、これも例えばR&B(アメリカ的なもの)よりアニソン(日本的なもの)の方がいい、と置き換えるとやはりいいものは近くにあるんだ、自虐はやめようという話になり同じ結論になるのでした。

ほやてつとさん

まあハロプロ好きでもDDもいれば特定のユニットや特定の人物だけ好きで他には興味がなかったり嫌いだったりする人もいるわけですから○○はこうでなくてはならないという考え方もあるのかと思います。
でそれからずれたと感じたらそれを否定するという。
ある意味現代社会の縮図なのかもしれません。

そういうのはできるだけなくしたいと思いますが、やはり手間隙かけてやっていくしかないんだろうなと思います。

けどろんさん、または水踊さん

そういえば、かつてつんく♂は「結局、音楽ってみんな偏見で聴いているんですよね。特にそのJポップと言われている今のポピュラーミュージックというのはほとんどが偏見なんですよ」という発言をしているのですが(*)、ハロプロにおける彼の仕事はその偏見と闘い、ヲタを含めた大衆という聴き手にそれまであったものと似て非なるものを「聴かせる」ことだったのだと思います。

けれど、今や彼はその闘いに疲れきってしまい、それでも今さらやめる事も(ただの一人の歌い手に戻る事も)出来ずにルーチンワークを繰り返している様に思えます。
では彼をここまで疲弊させたのは一体誰の何なのでしょうか。
私は、親アイドル派か親アーティスト派かの如何を問わずすべての「ハロヲタ」というシンパを自称する/した人々の偏見がそうさせたのだと思っていますし、その事に対してせめて私一人だけでも(被害者のそれではなく)「加害者意識」を持ってこれからのハロプロとJ-GIRL POPに向き合っていきたいなぁと考えているところです。

責任逃れと思われるかもしれませんが、その意味でつんく♂Pを苦しめたのはハロヲタだけでなく、要するに「世間」なのだと思います。
また、90年代のJ-POPは*1、その終盤に入ってようやくアイドル/アーティストという不毛な対立を克服しつつあったと思っています。しかし、なぜか*22001年以降にむしろ悪化してしまった、そんな印象があります。その意味で「いつまで90年代をやってんだよ」というのは、その中身はともかく表現に同意できないと感じます。


また、アーティストやアイドルなんて概念にこだわるのは、音楽界全体では有害無益だと思いますが、個々のタレント*3やリスナーの立場では、自らのイメージのためには無碍にできないこともあるのでしょう。「そんな偏見に満ちた世間をぶっ飛ばせ!」と言いたいところですが、例えば幕末に「日本のため」という視点を持つことがいかに難しかったか、と思いを馳せれば、一個人にあまり多くを背負わせるのも酷とは言えるでしょう。


北ポさん
確かに典型的かもしれませんね。
しかし、SPEED目線だと「解散後は各自のソロ活動を見守るはずが、(事務所の社長が逮捕されたのが大きいと思われる)しおしおで路頭に迷う」あたりが最大勢力ではないかと思います。他に浜崎あゆみ倉木麻衣などに移った人も多そうです。

再びほやてつとさん

ZONEにだって結構冒険した曲がありますしもともとのZONEがSPEEDなどと同じようなダンスユニットだったのがインディーズ時代の僕はマグマのPVでバンドの当てフリをしてその延長としてバンドルとしてデビューその後楽器のレッスンをして正当なバンドになったのは大ヒットしたメジャーデビューから3曲目のシークレットベースからですし。そのあともダンスユニットに回帰した曲を出したりと結構いろんな事をやっているユニットでしたから。

まあ煽りを繰り広げるのはよく分かっていない奴等というのは定説ですから。

あとCD売上が落ちたとしてもネット配信が増えているのならばかつてのレコードからCDへ移ったのと同じで音楽を聴くための媒体が変わっただけという言い方ができます。ただ今は音楽を聞くよりほかの娯楽(ケータイインターネットやインターネットなど)にお金を回して音楽自体聞かないか聞くとしてもラジオなどただで聞くだけで満足している層が増えているのかもしれません。

「ケータイのせいで云々」はよく聞きますが、実のところ私はあまり信用していないのですよね。ただ媒体の変化はLP→CDの時もそうでしたが不均一に影響をもたらすことが多く、「媒体が変わっただけ」で済むことは少ないと思われます。

Masa石塚さん
要するに、厄介なのは誰のファンというより「ケバい姉ちゃん」なのでしょうね。そのあたりはハロプロ目線では最盛期でも「こちら側」になることは期待しづらかったでしょうし。

*1:そんな言葉はなかったものの、70年代もこれに近かったようですね。

*2:小さな要因が複合したのでしょう。

*3:迷ったけどこの呼び名にします。